経済学における費用の概念

経済学において費用の概念は非常に重要です.なぜならば、私たちの満足度をいかに高めるかという目的に裏には、その目的を達成するためにどれだけの費用が必要かという問題が隠されており,費用を最小にすると,満足度を高めることができます.

同じような考え方は,企業にも当てはまります.企業は利潤を最大にするように行動しますが,「利潤=収入−費用」であたえられます.利潤を最大にすることと費用を最小にすることは同じ意味をもつのです。それゆえ,いかに費用を削減し無駄を省くかが経済学の重要な問題となるのです.

時間費用

経済学における費用は,単に実際に必要な経費だけでなく,時間や労力なども考慮します.費用の合計は,実際に必要な経費(円)と時間(分)の和ですが、それぞれ単位も概念も異なるので単純に足すことができません.そこで,時間を時給等を使って1時間あたりいくらと金額で表現することで費用の足し算をすることができます.

このように,実際に必要な経費と時間という全く異なる概念を結びつけるために同一の「ものさし」である「金額表示」が用いることで,費用の計算を容易にしているのです.

機会費用

大学進学に必要な費用は授業料ですが,同時に就職をあきらめたことで得られたであろう年収もあきらめたことになります.機会があったにもかかわらずその機会をあきらめたことであきらめた収入も費用として捉えます.これを機会費用といいます.

たとえば,大学に4年間通ったとします.4年間の授業料が400万円だとしましょう.もし進学せず高卒で就職したならば,4年間で600万円の収入があったとしましょう.機会費用を考えると,大学進学によって1000万円の費用を使ったことになります.この費用を回収しなければ,大学進学した意味がありません.高卒よりも大卒の方が初任給が高いのは単に大学で技能を磨いただけというだけでなく,こうした機会費用を回収するためには高卒よりも高い給料でなければ進学した意味がないことを物語っています.

埋没費用

回収不能となった費用のことを埋没費用といいます.たとえば,ある映画を見に行ったとしましょう.ものの5分見たらその全体が分かってしまいとてもつまらないと感じても入場料は戻ってきません.